Web面接のススメ(DMO採用担当者向け)
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、リモートワークやオンラインセミナーが当たり前の時代がやってきました。採用活動においても、対面での面接を避けるために、Web面接が一気に普及してきました。
Web面接の普及は、地方の企業にとって、都市部で働く優秀な人材を採用するためのチャンスとも言えます。
本記事では、Web面接導入のメリットとデメリット、Web面接を利用したDMOの採用事例、無料Web面接ツールの紹介、Web面接の進めなどについてお伝えしていきます。
まだWeb面接を導入されていない企業様は、ぜひご参考ください。
1.Web面接のメリットとデメリット
2020年9月にやまとごころキャリアの求職者会員に調査を行ったところ、65%の方がWeb面接の導入に賛成という結果が出ました。ここでは、Web面接を導入した場合の企業側のメリットとデメリットをご紹介します。
■参照:Web面接・リモートワークに関する意識調査
https://recruit.yamatogokorocareer.jp/?page_id=5683
■Web面接のメリット
①コストの削減につながる
Web面接導入の1つ目のメリットは、コストの削減です。面接場所に出向くことなく、面接が可能なため、交通費が不要となります。1次面接の交通費に関しては、求職者負担の場合も多いかと思いますが、求職者にとっても交通費がかからないことは、大きなメリットとなります。
②時間の削減につながる
上述の通り、面接場所に出向くことが不要になるため、すき間時間に面接をいれるなど、効率的な面接スケジュールを組むことが可能です。求職者にとっても、現職の仕事の合間などで面接をいれることができ、仕事を休むことなく転職活動を行うことも可能になります。そのため、日程調整にかかる手間も少なくなります。
③世界各地の優秀な人材との面接が可能
Web面接であれば、遠方に住んでいる方や海外在住者との面接も気軽に行うことができます。地方の企業にとって、優秀な人材を確保するためには、遠方に住んでいる求職者も視野にいれて採用活動を行うことが不可欠です。
④他社との差別化ができる
現状Web面接を導入しているDMOや自治体はまだ多くありません。そのため、求人票の中に「Web面接可」といれてアピールするだけで、応募数が増える可能性も十分にあります。
⑤採用レベルの向上につながる
Web面接ツールの多くは、録画機能が使用できます。録画機能を使うことで、面接を振り返ることができ、採用担当者ごとの採用基準の差を減らし、採用レベルの向上につなげることも可能です。なお、面接を録画する場合は、必ず求職者の許可を取るようにしてください。
■Web面接のデメリット
①通信環境に左右される場合がある
オンラインという特性上、通信環境が悪い場合、うまく接続できなかったり、音声が聞こえづらかったりする場合があります。あらかじめ、通信テストをしておくように求職者に伝えるのも一つの解決策かもしれません。もちろん、採用担当側の通信環境を確保しておくことが大前提です。
②細かいニュアンスが伝わりづらい
対面での面接と比較して、雰囲気や表情、細かいニュアンスなど、伝わりにくいこともあるのも確かです。また、求職者からしても、Web面接だけでは職場の雰囲気が分からないことは大きなデメリットとなります。
Web面接にもデメリットはあるため、一次面接はWebで行い、最終面接は直接という形が現実的かもしれません。
2.Web面接を利用したDMOの採用事例
ここでは、実際にコロナ禍でWeb面接を利用して、都市部から優秀な人材の採用に成功したDMO様の事例をご紹介いたします。
十和田奥入瀬観光機構様
採用活動を行っていたのが緊急事態宣言中だったこともあり、面接については全てオンラインでした。ただ、十和田と候補者の住んでいた東京だとかなり環境が違うことと、職場の雰囲気などオンラインでは伝わらない部分もあるため、内定の承諾前に2、3日十和田に滞在していただき、職場体験のようなかたちで、どういう業務をやることになるかも確認していただき、最終判断を任せました。
八幡平DMO様
今回採用した方が東京在住の方だったので、東京のような便利な都会から八幡平のような田舎に引っ越してきて馴染めるのか不安がありました。そのため、一次選考はオンラインでしたが、最終選考は実際に八幡平まで足を運んでもらい、本当に八幡平に住んで働くことができるのか確認してもらいました。
3.無料Web面接ツールの紹介
ここからは、Web面接を導入するにあたり必要なツールを見ていきましょう。採用に特化した有料のWeb面接ツールもたくさん出てきていますが、ここでは無料で使える代表的な面接ツール(Web会議システム)3つをご紹介いたします。
知名度No.1【Skype(スカイプ)】
https://www.skype.com/ja/ (Skype公式サイト)
Skypeはマイクロソフト社が提供する、インターネット電話サービスです。
個人での利用も多いことから、求職者からの知名度は高いでしょう。
世界中に無料で配信されていることから、ハッカー攻撃などの標的にされるリスクもあり、会社によってはセキュリティ上の問題で使用不可とされている場合もあるため、ダウンロード前に確認が必要でしょう。
有料版のSkype for businessは、無料版よりも機能が充実していることと、高いセキュリティ対策が採用されています。(※Skype for Businessを利用するには、別途「OFFICE365」を購入する必要があります。)
Skypeはパソコンとスマートフォンどちらでも利用できますが、求職者・企業側ともにアカウント登録が必要です。
登録後、求職者へのコンタクト申請など、事前準備には多少の工数がかかるため、余裕をもって準備をする必要があります。
面接時には、求職者のアカウントに対して電話をかけるようなイメージでコンタクトを取り、相手が応答すればWeb面接を開始できます。
求職者側の登録不要。手軽に使える【zoom(ズーム)】
https://zoom.us/jp-jp/meetings.html (zoom公式サイト)
zoomはズームビデオコミュニケーションズ社が提供する、クラウドコンピューティングを使用したWeb会議サービスです。 接続の安定性に定評があり、オンラインセミナーやWeb会議でよく利用されるツールとして知られています。 1対1(2人)の接続は無料で時間制限無しですが、3人以上で同時接続する場合は、40分の時間制限が設けられています。 時間制限のない有料版は、月額2000円〜です。
zoomの最大の特徴は参加者であればアカウント作成が不要であるという点です。 企業側がアカウントを登録し、ミーティングのURLを作成すれば、そのURLをクリックするだけで、求職者はWeb面接に参加できます。 パソコンとスマートフォンのどちらでも利用できますが、スマートフォンから参加する場合は、事前にアプリをインストールしておくことが必要です。
Googleが提供する【Google Meet(グーグルミート)】
https://apps.google.com/intl/ja/meet/ (Google Meet公式サイト)
「Google Meet(グーグルミート)」はGoogleが提供しているWeb会議ツールです。2020年5月に全Googleユーザー向けに無料で解放されました。無料版でも基本的な機能は使用可能ですが、最大接続時間が60分で録画機能がないなど一定の制限があります。
他のWeb会議ツールとの違いは、PCからの場合、全ての機能がブラウザで使用でき、ソフトウェアをインストールする必要がありません。もちろんスマートフォンやタブレットなどからもアプリをダウンロードすることで参加可能です。
今のところ、機能面や手軽さの部分ではzoomが優位ではありますが、Googleが提供していることもあり、セキュリティの高さが強みとなっています。
企業側はGoogleのアカウントが必須となっているため、普段からGmailやGoogle Workspace(旧G suite)を使っている企業にとっては、導入しやすい選択肢かと思います。
4.Web面接の進め方
導入するツールが決まったら、面接の準備を行っていきましょう。
①事前準備
・Web面接ツールのインストールとアカウント登録
・Webカメラ・ヘッドセット(マイク付きイヤホン)等の備品の準備
・操作方法や音声、カメラのテスト
②求職者との面接スケジュール設定
・Skypeの場合・・・あらかじめ求職者のIDを確認し、面接前に連絡先に追加しておく。
・zoomの場合・・・ミーティングのURLを作成して、求職者に開始時間とURLを共有しておく。
・Google meetの場合・・・ミーティングのURLを作成して、求職者に開始時間とURLを共有しておく。
いずれのツールも、求職者が初めて使用する場合は、事前の準備が必要なため、使い方などを案内しておくとよいでしょう。
海外在住の方と面接する場合は、面接時間が日本時間なのか、現地時間なのか事前に必ず確認するようにしましょう。
③面接当日
・面接開始5分前には、静かで通信環境のよい場所に移動し、面接ツールにログインしておく。
・開始時刻になったら、Skypeの場合は、ビデオマークをクリックし、ビデオ通話を開始する(呼び出し音が流れる)。zoomの場合は、事前に準備したミーティングルームに入室し、ミーティングを開始する。Google meetの場合、Google meetにアクセスし、会議を選択し、会議に参加する。
・録画・録音する場合は、必ず求職者の許可を取ってから開始する。
・オフィス内の機密情報などが映らないように配慮する。
・通信環境が悪く、動画が固まる。音声が聞こえない。
⇒求職者側にも事前に通信環境を整えておくように伝えておきましょう。
・求職者がツールの使い方を理解しておらず、うまく開始できない。
⇒事前にツールのインストールの仕方や簡単な使い方を共有しておきましょう。
・会話が続かない。
⇒対面に比べると空気感が伝わりにくく、会話を続けづらいことがあります。お互いにリラックスして話ができるように、冒頭でアイスブレイクをするよう心がけましょう。
5.まとめ
企業にとっても、求職者にとってもメリットの多いWeb面接。
対面面接が難しい今だからこそ、導入をお勧めします。
また、ご紹介したWeb面接ツールは、面接だけではなくリモートでのミーティングにも使えるため、ぜひこの機会に導入をご検討ください。
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